こんばんは。三条まなびぷれ~すです。
百人一首の解説は3つの本を参考にしています。『ドラえもんの国語おもしろ攻略百人一首で楽しもう』と『まんが百人一首大辞典』と『マンガでわかる10才までに覚えたい百人一首』です。
難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ
みをつくしてや 恋ひわたるべき
皇嘉門院別当
難波の入江に生えている葦の刈り根の一節のような、仮初めの一夜のためにこの身をささげて、あなたに一生恋し続けることになるのでしょうか、という意味です。
恋の歌ですね。
難波には住吉大社などにお参りするための旅の宿が多くあり、旅人と遊女が出会う場所でした。
この歌は歌合せで「旅の宿での恋」というテーマを与えられ、旅先でたまたま一夜だけ出会った男性に恋をした遊女の心を詠んだものです。
作者の別当は、実際の恋ではなく想像で詠んだもののようです。
出会いの場所を「難波」という有名な歌枕とし、難波江に生える葦にたとえています。
この歌の特徴として、掛詞がたくみに使われています。
「あしのかりね」は葦を刈り取って残った「刈り根」と旅に出てとまる「仮寝」の2つがかかっています。
「一夜」は葦の一節である「ひとよ」と旅先で男女がともに過ごす「一夜」が掛詞になっています。
そして、「みをつくしてや」は船の通路を示す「澪標」と恋に身をささげる「身をつくし(命をかける)」の2つがかかっていますね。
以前にも書きましたが、掛詞をたくみに使う歌は実に高度だと思います。
たった31字の中で、掛詞を3つも使い、遊女の気持ちになりきって歌を詠んでいるこの作品はとてもお見事です。
ところで「難波」と「澪標」のセットは、以前にも別の歌で紹介しましたね。
20番の元吉親王の歌です。
「詫びぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ」
「難波」と「葦」のセットは19番の伊勢の歌を覚えていますか。
「難波潟 短き葦の ふしのまも あはで此の世を すぐしてよとや」
いろんな歌を混同しないようにして、覚えてくださいね。
特に88番と20番は下の句がよく似ているので、要注意ですね。
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